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歯周病とアルツハイマーの関連性

歯周病がアルツハイマー 型認知症の原因に!?

前から指摘されていた、歯周病原菌がアルツハイマー型認知症と関係があるという事実が最近様々な研究により、より明らかになってきました。

※アルツハイマー型認知症は、全ての認知症の約70%近くをしめる認知症の疾患です。

 

歯周病は単なる口腔内の感染症ではなく、様々な病気や全身の状態に影響を及ぼすことは明らかになっています。

口腔内から体内へと侵入した細菌や細菌由来の病原因子に加え、

サイトカイン(炎症に関係する物質)が歯肉の血管を通じて血液に流れ込むことなどが原因となります。

 

Cortexymeという創薬ベンチャーがScienceAdvancesに報告した論文では、

アルツハイマー病(AD)の原因は,P. gingivalisという歯周病菌(口腔偏性嫌気性菌)であり、

この菌が歯肉から血中に入り、加齢や脳血管障害で脆弱化した血液脳関門を通過し、

脳内でタンパク分解酵素gingipainを産生・分泌することであるという論文を発表しました。

※Journal of Alzheimer’s Disease, vol. 72, no. 2, pp. 479-494, 2019(https://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad190298)

日本の九州大学による研究では、

歯周病菌感染は全身の脳老人斑成分を脳内輸入させる
歯周病によるアルツハイマー型認知症関与を解明する新しい発見を発表しました。

九州大学の研究グループは、歯周病原因菌であるジンジバリス菌(Pg菌)を全身に慢性投与することにより、正常な中年マウスの脳外で産生される脳老人斑成分であるアミロイドβ(Aβ)が脳内に取り込まれることを初めて発見しました。

研究グループは、Pg菌(歯周病菌)を3週間連続でマウスに投与を行い、歯周病菌に感染させました。

すると、中年マウスの血液脳関門を構成する脳血管内皮細胞周囲の脳実質において、Aβが増加し、記憶障害が誘発されることを突き止めました。

歯周病菌に感染したマウスはアミロイドベータを脳内に運ぶ「受容体」というタンパク質が約2倍に増加し、脳細胞のアミロイドベータ蓄積量は約10倍になったことが判明しています。

また研究チームはアミロイドベータを運ぶ受容体を阻害する薬を使うことで細胞内を通るアミロイドベータの量を4割も減らせることも確認しました。

脳細胞のアミロイドベータだけでなく、受容体の存在がアルツハイマー型認知症の発症に大きく関与していることも解明されています。

 

この研究は歯周病によるアルツハイマー病の新たな関与メカニズムを示しており、歯周病の予防ならびに治療によって、アルツハイマー病の発症と進行を遅らせることが大いに期待されています。

※九州大学(https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/396)

また、国立長寿研究センターでは、口腔疾患研究所のグループが歯周病がアルツハイマー病の危険因子となる可能性についての論文を発表しています。

 

 

今回の発見によって、あらためて歯周病の予防がアルツハイマー型認知症の予防に効果的であることが判明したといえるでしょう。

 

認知症の半数以上を占めるアルツハイマー型認知症の予防としても、定期的な歯科検診と歯周病予防の大切さを、

もっと知っていただき、口腔ケアの必要性をご理解頂ければ幸いです。

歯周病予防に早すぎるという事はありません。

歯を失う原因としてむし歯を連想する方が多いと思いますが、実は日本人が歯を失う原因の第1位は歯周病で、2位がむし歯です。

厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」の平成29年(2017)の調査によると、

「歯肉炎及び歯周疾患」の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は、

331万5,000人で、前回の調査より65万人以上増加しており、

有病率では、20歳代で約7割、30~50歳代は約8割、60歳代では約9割にも及んでいます。

 

小児のむし歯は減少傾向にありますが、成人の歯周病罹患率は増加傾向にある為、

厚生労働省は、歯科健康診査推進事業(令和2年 予算案)にこう対策案を記しています。

歯科口腔保健の推進に関する法律」(平成23年公布・施行)に基づき、口腔の健康の保持・増進が、健康で質の高い生活を営む上で基礎的かつ重要な役割を果た していることから、ライフステージごとの特定を踏まえつつ、生涯を通じた切れ目のない歯科口腔保健施策を展開する必要がある。
  「経済財政運営と改革の基本方針2019」では 、「口腔の健康は全身の健康にもつながることからエビデンスの信頼性を向上させつつ、国民への適切な情報提供、生涯を 通じた歯科健診」等の文言が記載されている。
  「成長戦略(2019年)成長戦略フォローアップ」において、「全身の健康にもつながる歯周病などの歯科疾患対策を強化するため、現在10歳刻みで行われている歯科健 診の機会を拡大し、歯科の保健指導を充実することについて、検証の結果を踏まえ、2020年度までに検討に着手し、速やかに結論を得る。あわせて、 歯科健診の受診 率の向上を図るとともに、 健診結果に基づき、必要な受診を促す実効的な取組や、全身疾患の治療が必要な可能性がある場合の医科歯科連携を推進する。」旨が記 載されている。
 歯周病検診等の受診率が低く、歯科疾患実態調査では、歯周病のり患率の結果に改善が見られない等の指摘がある。
歯科口腔保健に関する最近の動向
厚生労働省 医政局歯科保健課 歯科口腔保健推進室
(https://www.mhlw.go.jp/content/12600000/000596642.pdf)より引用

 

当院では随時、検診も受けつけております。

歯周病をご心配の方、半年以上定期検診に行かれていない方は一度、最寄りの歯科医院に行く事をおすすめ致します。

 

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芝二丁目歯科